からはち(@kara_hachi)です。
今回は「IT営業はどういうキャリアパスがあり得るの?」というIT営業未経験の人や、異動や転職で悩んでいる現職の人のために、IT営業のキャリアパスを書きました。
世の中の退職エントリなどを見ていると、ITエンジニアが「〇〇会社を退職しました!次は△△会社にジョインします!」みたいな記事をよく見ます。
「やっぱり手に職ある技術職のほうがキャリアの幅が広いよな〜」と思う人が多いと思います。
なんなら私自身もそう思っていました。笑
が、
実はIT営業もキャリアパスが非常にバラエティに富んでおり、可能性に満ち溢れています。
今日は年収の追及だけではなく、ワークライフバランスも追求するキャリアパスをご紹介します。
IT営業の就職、または転職を考えてる人はぜひ読んでくださいね。
IT営業のキャリアパス①:IT営業の管理職
IT営業の中で最も年収が最大化するキャリアパスです。
IT営業は担当製品、業種、顧客の規模によって細かく部署が分かれ、
1人あたりの管理人数が少ない多層組織が多いのが特徴です。
数人を管理し、チームの売上責任を負う課長級のポジション数が多いため、
他のバックオフィスや技術職に比べて上のポジションが空きやすく、
大企業であっても20代後半~30代前半でチームリーダーや課長級の役職になることは可能です。
年収も800万円以上は見込めますし、インセンティブなどを含めると1000万円は超える場合も全く珍しくありません。
ただ、現場の最前線と更に上の部長や役員に詰められる中間管理職になるので、
ストレスがめちゃくちゃかかる職位なんですよね。
もし、あなたが「ワークライフバランス?そんなものより最速で給料を上げたい」と考えるのであれば、
IT営業として数字を残して、「はやくマネージャーになりたい!」と主張することが重要です。
どこの会社でもそうですが、
同じ職位での昇給幅というはとても少なく、職位の等級を上げることによって給料が上がります。
つまり、管理職に上がらないと給料がグンと上がりにくいのが日本の会社の昇給です。
とはいえ、最近では転職で給料を上げるようなポジション採用に中心になっていくんですかね。
IT営業のキャリアパス②:外資IT企業への転職
同じIT営業の仕事をしていても外資IT企業の方が給料が高いです。
理由は簡単で、日本の基幹アプリケーションやDB、クラウド、インフラ、ネットワークにいたるまで、アメリカ(一部欧州)のベンダーの寡占状態になっているのです。
そして、値段が高い。
OracleやSAPのコストの高さは悪名高いですが、裏を返せば、その時売上のおかけで高収入が実現出来ているのです。
IT営業に必要な資格に関する記事でも書いていますが、
IT営業にいると嫌でも外資系企業の存在を身近に感じます。
コンペでは外資系総合コンサル(アクセンチュア、PwC、デロイト等)と競合になることも多いですし、SIerだったら海外のIT製品を使わないほうが珍しいといっていいでしょう。
「だけど、外資系企業って英語が必要なんでしょう?」と思う人もいるかもしれませんが、
ぶっちゃけIT営業だったら、本部長レベルや役員まで出世するまではほぼ必要ありません。
理由としては、
- 外資IT企業は営業組織が多層的傾向な傾向(直属の上司がグローバルではない場合が多い)
- 外資だろうが、一緒に働くメンバーや顧客は日本人
というのがあります。
外資IT営業と英語力(TOEICスコア)に関しては別記事で解説しますね。
できるだけ早めに外資IT営業に転職するのがよい
私個人的には、1~3年IT営業として働き、さっさと外資IT企業に就職するのが吉だと思います。
理由としては、大手外資IT企業でも人手不足が半端ではないのと、
正直、外資の雰囲気というのは早めに慣れていたほうがよいと思います。
例えば、契約や見積もりに関しても顧客や自社だけではなく、海の向こう側の本社のことまで気をかける必要があったりするので。
IT営業のキャリアパス③:IT営業関連職への転職
「営業関連職って一体なんぞや?」と思う人もいるかもしれませんが、
企業を訪問して、契約をとるフィールドセールス以外にも色々な営業関連職があるのです。
例えば、
- PoCや技術実現可能性を説明するプリセールス(技術営業)
- 代理店に製品をおすすめするパートナー営業
- アポとりの電話営業を行うインサイドセールス
- カスタマーエクスペリエンスを行う営業部隊
などがあります。
このようにIT営業が細分化されるのは、ある程度の規模がある会社限定になってしまいますが、
このようなポジションは数字目標がありながら、最前線のIT営業というわけではないので、
比較的ストレスが低く働くことが出来ます。
実はキャリアプランが難しめな職種
営業関連職は通常の営業職に比べて、ポジションが少なく、
また会社によって仕事内容や職種の名前が異なっています。
(例えば、同じ職務でも、ある会社ではカスタマーエクスペリエンスセールスだが、別の会社ではプロダクトエンゲージメントコンサルタントなど)
そのため、外部からだと職種内容がよくわからないんですよね。
もちろん近年ではこのような営業関連職も非常に注目されて、
SalesForceに代表されるように、カスタマーエクスペリエンス専門の部署が出てきたりもしています。
が、それでも会社によっては組織変更で部署ごとなくなったり、統合する可能性が高い職種ではあるので、キャリアアップよりもワークライフバランスを重視している人に向いていると思います。
逆にキャリアアップを考えると、ポジションに比例して、前例が少ないからか
自分で考えてキャリア開拓していく必要があります。
IT営業のキャリアパス④:バックオフィス(マーケティング、人事など)
マーケティングやHR(人事)などは専門的な経験が必要だと思われています。
求人を見ても、「マーケティング職に応募したいなら、ダイレクトマーケティングの経験が5年以上」というのはよくあります。
しかし、実は会社内での異動ならば、「もうすでに製品や現場を知っている」という前提があるので、未経験でも異動がしやすいです。
特にITコンサルや開発職よりも「実際に現場で売っている(=顧客ニーズを知っている)」IT営業は評価されやすいです。
特にマーケティング部の場合は、営業にリードを渡すのが仕事ですので、バックグランドが営業の人を欲しがる傾向があります。
経営戦略部だったとしても、最前線の経験は役に立ちますし、
人事部だったとしても、営業を通じて知り合った人脈は貴重です。
大企業だったりすると、意外と自分の部署以外のことを知らない人は多いですが、
IT営業はその仕事内容の特徴上、色々な人と関わり合いますからね。
IT営業のキャリアパス⑤:ITコンサルやエンジニアなどの技術職に転身
これは「IT企業に入ってみたはよいけれど、私はIT営業で数字を追うよりも、技術職に行きたかったんだよね」という人向けのキャリアです。
一般的なIT企業はWeb企業とは違い、営業職の方が給料高めですが、ITコンサルやエンジニアの方が出退勤がゆるいということで、ワークライフバランスを求める人がITコンサルに転身する場合があります。
-本当に技術力に興味がないとパフォーマンスを発揮できない
営業からITコンサルやエンジニアに転身する場合は、「技術的に相当に遅れている段階からのスタート」になります。
正直、ITコンサルから営業はある程度の“慣れ”で仕事を回すことができますが、
営業⇒ITコンサルを“慣れ”でなんとかするパターンはあり得ません。
土日を返上して勉強する気持ちがないと他のITコンサルやエンジニアに追いつくのは厳しいでしょう。
私自身、営業から技術職に転身して苦しんでいる人を数多く知っているので、
本当に技術に興味がないと私はオススメしません。
逆にエンジニア気質で、ITの勉強に抵抗がない人がたまたま営業に行ってしまった場合は、
すぐにでもITコンサルやエンジニア職に異動しましょう。
そういう人は貪欲に勉強するので2年くらいで立派な技術職になれます。
IT営業職の場合は、転職先も異動先も豊富だけど、、、、
IT営業職の場合、転職先も異動先も豊富ですが、ブラックボックス化しやすく、“外部からの実情”が見えにくいです。
そのため、いざ転職してみたら、担当ガチャではずれ、上司ガチャで外れるということもよくあり、「IT営業ってきつい。。。」と思ってしまいがちです。
IT営業は転職率の高い職種なので、
退職、現職問わず色々な人とのネットワークを持っていおきましょう。