からはち(@kara_hachi)です。
インターネット上で「ITコンサルタント 資格」と検索すると、色々な資格をとっておいた方がよいと書かれています。
例えば、
- 中小企業診断士
- ITコーディネータ
- ITパスポート
- PMP
って感じですかね。
ただ、これは嘘とは言いませんが、あんまり意味ないんじゃないかな?ということを現役の外資系ITコンサルタントが語っていきます。
そもそもITコンサルタントって資格はいらない
見出しの通り、「そもそもITコンサルタントに資格は必要ありません。」コンサルタントという職業自体があやふやな定義なので、誰でも”自称”でコンサルタントと名乗ることが可能です。
そのため、
ブログコンサルタントや片付けコンサルタントや○○コンサルタントという肩書が乱立しています。そこらへんも色々言いたいのですが、話がずれるので別記事で語ります。(笑)
資格は転職に有利と(思いこんでいる)だけ。
ITコンサルタントに必要な資格を書いている記事の多くは転職サイトです。転職サイトの記事は結構適当で、他のウェブサイトから引用という形でパクっています。
そのため内容が似通っているのですが、本当のITコンサルタントが書いている訳ではないので、本当に必要な資格とずれているのです。
もちろん資格が全くない場合よりも、何でもよいから資格があるほうが、履歴書が賑やかになりますが、ぶっちゃけそこまで重要視されないのがITコンサルタントという職種です。
つまり、「転職サイトが言う”ITコンサルタントに必要な資格”というのは、あればプラスだけど、参考程度。」ということです。
ITコンサルタントは今までの経験とスキルの方が重要視されるので、資格に関しては参考程度でしか見られないのですが、
その中でも履歴書に書いてあれば「お!この資格持っているのか」と好印象になる資格があるので、ITコンサルタントに転職したい人は、参考にしてみてください。
採用面接官が「お!」となる資格→ベンダーの主要資格と有名な国家資格
- ITストラテジスト
- 基本情報技術者試験
- 応用情報技術者試験
のような有名な国家資格は採用面接官ももちろん知っているので、この資格によって「なるほど。最低限、この人は基本情報技術者試験を合格するくらいのITリテラシーを持っているんだな」と理解することが出来ます。
しかし、ITリテラシーの高さを資格で証明するのは20代の転職者までで、30代は今までの経験とスキルの棚卸しが必要になります。
そこで嘘を吹かして、オファーレター(内定)をもらうことも可能だとは思いますが、多くの企業では試用期間を設けており、面接の時のスキルと乖離があったり、あきらかに嘘の経験だったりがわかったら、試用期間の延長や最悪、クビです。
この転職希望者の誇張や嘘というのは、採用面接官が気にする部分でもあり、面接の時は具体的なIT会話が出来るか、それよりも深い製品知識がどれくらいあるのかを聞いてくるでしょう。
その際に、基本情報技術者試験のような試験があると、採用面接官もITリテラシーを探る必要がなくなる(=足切り合格)ので便利です。
それ以上に、
ベンダーの主要資格があると、「お!作業者としての最低限のスキルがあるんだな!」と採用面接官は思ってくれます。
具体的には、
- LPIC
- Oracle Master
- シスコ技術者認定
- マイクロソフト認定資格プログラム(MCP:Microsoft Certification Program)
- AWS認定
とかですね。
これらの資格はITリテラシーよりも深い、製品知識を問われるため、これらの資格を持っているとかなり評判が良いです。
ここら辺の各資格に関しても詳しく書いていきたいですね。
私がもし採用面接官だったとしても、転職者がベンダー資格を持っていたら、かなり贔屓目に見ると思います。
レベルにもよりますが、ベンダー資格取得は難しいですからね。
特にオススメは入社したいベンダーの資格を取得すること
ITコンサルタントや技術者として大きなアドバンテージになるのは入社したい企業の資格を取得することだと思います。
例えば、シスコシステムズに入社したいなら、『シスコ技術者認定』、オラクルに入社したいなら『Oracle Master』などですね。
もし「資格を発行しているベンダーに行きたい訳ではない」という人がいれば、Linuxの資格であるLPICを取得しておけば、有利になると思います。
どんな製品やシステムでもLINUXを全く触れないということはないですからね。
(まあ、最近はクラウド製品が多くなっていますが、、、、)
デキるITコンサルタントは資格を持っていないその理由
私の周りにいるデキるITコンサルタントを見るとIT資格を持っていない人が結構います。
そしてほとんどの人が「資格なんて意味がない」と言っているのです。
その理由をさくっと考えてみました。
資格を失効させた人々が多い
ベンダー資格の場合、ソフトウェアや製品のアップデートに伴い、資格もどんどんアップデートしていきます。そのような資格の中には、TOEICのように2年だけ有効という期限付きのものがあります。
たとえ、資格が無期限だったとしてもバージョンによって異なってくるので、ある程度の期間が空いたら、アップデート(=再試験)する必要があります。
が、それが多くの人にとってめんどくさいんですよね。
そのため資格が失効したり、ものすごく古いバージョンで止まっている人が多いのです。
受験費用や更新費用が馬鹿高い
「だけど、なんで資格を更新しないの?」と思う人もいるかもしれませんが、
同じような資格を再度受験するめんどくささもありますが、それよりも大きいのが、
お金です。
どのベンダー資格も同じなのですが、受験費用がかなり高く何万円もかかるところも多くあります。ITコンサルタントやSIerの場合、福利厚生という形で受験費用の補助が出ますが、個人として申し込む場合は、かなりの負担になります。
まためでたく資格を取得したとしても、資格維持のために更に高額な更新費用が必要になります。
そうなると日々の仕事もあるので、「まあ、資格の更新は転職を考える時で良いか」と考えて放置してしまうのです。
デキるITコンサルタントはヘッドハンティングされて転職する
デキるITコンサルタントは常にヘッドハンティングされています。
特に最近ではLinkedInのようなビジネスSNSもあり、私のようなペーペーのITコンサルタントでもヘッドハンティングが来ます。
それ以上に優秀な人は、LinkedInのステータスをオープンにしているだけでバンバンお誘いのメッセージが来ます。
そして役員レベルが転職するとき、自分が知っているデキるITコンサルタントも引き連れて転職することも多々あるのです、
そのため、デキるITコンサルタントは「転職サイトに登録して、面接巡り」を行う必要がなく、ヘッドハンティングでほぼ無条件で入社することが出来るので、資格を更新するメリットもタイミングもないのです。
資格というのは所詮、机上の理論だから。
「資格が必要ない論」で一番よく言われるが、「資格は所詮、机上の理論なだけであって、難関資格を持っていたとしても現場で使えるかどうかは別だから」という理由です。
これは当たりです。
私もベンダー資格をいくつか取得していますが、直接業務能力が上がったということはあまり感じられません。
しかし、一番最初に製品の全体像や用語を理解するためには資格勉強というのは非常に役に立つと思います。
つまり、全体像や単語などを覚えるのに、資格勉強は役に立つが、実際の業務は経験がより重要ということですね。
私の所感
デキるITコンサルタントは資格を持っていないと書きましたが、それは多くの場合は失効したり、古いバージョンの資格を取得しているということです。
言い換えるなら、「若い時にはガッツリ資格を取得していた」ということですね。
確かに現場経験とは毛色が違うかもしれませんが、最初の製品情報キャッチアップとしては、ブーストもかけやすいし、履歴書にも残るので、ITコンサルタントにジョブチェンジしたい20代~30代くらいの人は、挑戦してみてはいかがでしょうか?
40代を超えてくると、ITリテラシーは当然のこと、PM経験や製品経験などが問われてくるので、また違った転職活動をしなくてはなりませんね。