からはち(@kara_hachi)です。
IT業界の中で大規模なシステム導入になると、数億円〜数十億円かかり、
複数のベンダーやコンサル会社が複雑に絡むようになります。
そのような大規模プロジェクトだと
「ITゼネコン」と言われるように、
一次請け、二次請け、三次請け、・・・n次請け、フリーランスのようなピラミッド構造になりがちなのですが、
私個人的には、この「n次請け」や、「大企業のシステム関連子会社」では
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働きたくありません!!笑
私は現在、外資系ITベンダー企業でITコンサルとして働いているので、
下請けで作業するよりもプライムベンダーとして働くことが多いのですが、
客先常駐やパートナーさん(下請け)の人と一緒に働いて、色々と噂は聞くので。笑
- 給料が安い
- デスマーチ
- 工数と仕事量があっていない
- IT企業なのに9:00開始で謎の8:30に出社
- デスマーチ
- 圧倒的にこき使われる
- 常駐先のモノは何も使えない(自販機や社食等)
- デスマーチ
みたいなことは山ほど聞くので、この記事では、「なぜ下請け&グループIT企業は働きにくいか?俺が働きたくないか」を私の経験からお話します。
私が下請けSIerで働きたくない理由
1990年代〜2000年のドットコムバブルあたりに雨後の筍ごとく、ウェブベンチャーが勃興し、多くの資金調達を行っていましたが、
ウェブベンチャーだけではなく、
大規模システムの移行や導入を実施するだけの人手が足りないベンダーが発破をかけて、
多くの中小SIerを誕生させ、
その時にピラミッド型のITゼネコンのような仕組みが出来上がりました。
そんな特殊な仕組みでの下請けSIerで私が働きたくない理由をお話しましょう。
元請との力関係で弱者すぎる
直接エンドユーザーを握れていないというのは、力関係で圧倒的な弱者になりがちです。
「え?もっと割引してくれないの?それなら他社に発注しようかな(チラッ」と言われた場合に、
「そんな安い単価で仕事なんかできません!」と断ることが出来ないんですよね。
ビジネス構造上、下請けSIerは大手ベンダーや大手SIerからの要求を断ることが出来ないため、
- 無茶な割引
- 仕事量に合わない工数
が発生しやすくなり、労働者を疲弊させます。
が、それを訴えても下請けSIerは力関係上、逆らえないため、
「なんとかするしかない」と言われるだけで、結局、労働者が長時間労働を行って帳尻を合わせることになります。
上流の仕事に関わることが出来ない
下請けSIerは「n次請け」のnの部分が多くなると、それだけ細かい仕事「だけ」を行うことになります。
例えば、特定のシステムの特定のモジュールの特定のプログラムだけを書く、みたいな仕事ですね。
新卒1年目~2年目くらいだったら、全てが新しく刺激的かもしれませんが、
ある程度、作業に慣れると、「実際のシステム構成ってどんな感じなのだろう」と上流工程に興味が持つ人が多いのですが、
下請けSIerとしては、その上流工程のスキルを伸ばすためのプロジェクトやタスク与えることが出来ません。
もし労働者が上流工程に関わりたいとなるなら、転職するしかないので、日常の仕事以外にも負担がかかってしまうのです。
客先常駐ガチャが運ゲーすぎる
下請けSIerは自社のクラウドサービスを保有していないので、基本的に客先常駐が基本です。
この客先常駐というのは博打感が強く、比較的自由にさせてくれる客先もあれば、携帯電話もパソコンも持ち込めず、休憩も管理されるような監獄のような客先もあります。
しかし、受注したからには誰かが現場に張り付く必要があり、
労働者が客先の仕事環境を選択するのは実質、不可能となっています。
ここに詳しくかかれていますが、下請けSIerの働き方程、自由な就労が可能なITの利点を殺している企業形態はありません。
比較的、働きやすい環境はあるかもしれませんが、
外部の人間である以上、やはりなんらかの制約がかかります。
そのため、下請けSIerの客先常駐って分が悪い運ゲーになるんですよね。
私が大企業のIT関連子会社で働きたくない理由
自動車メーカーや素材メーカー、大手商社など日本を代表する企業はコングロマリット化して、多くのグループ関連企業を擁しています。
そして、そのグループのシステムを管理するようなIT関連子会社を持つことが多いのですが、私的に「グループIT企業であまり働きたくないな」と思っており、それはいくつか理由があります。
調整役が多く、技術力が全くつかない
IT関連子会社の代表的な仕事は「新システムのベンダーやSIerの選定」と「システムの保守運用」になります。
ITシステムに携わるといっても業務観点から携わり、システム部分はベンダー企業や大手SIerに丸投げするケースが非常に多いです。
そのため、購買や財務、営業やマーケなどグループ企業内の様々な部署から要件聞き取りや調整作業が非常に多くなります。
もちろん丸投げといっても、最低限のITリテラシーがないと、どの企業がよいか判断することが難しいのですが、それでも実際に手を動かすことは少なく、チェック側に立つことになります。
もし、SIer企業でゴリゴリ仕事をしたけど、落ち着いた環境で仕事をしたいと考えているなら、大手企業というブランドも併せて、オススメは出来ますが、
若いうちに技術力もなく、ただ調整するだけだと、転職市場で通用することが出来ません。
親会社の慣習に合わせる必要があること
私が個人的にすごい謎なのは、大手企業のIT関連子会社の場合、親会社に始業時間や集合規則を合わせるんですね。
だから、IT企業にも関わらず、「9:00始業だけど、8:30までに出社し、タイムカードに打刻、ラジオ体操を行う」みたいなルールがあったりします。(実話)
フレキシブルな働き方が出来るITという職種で、
わざわざ眠い目を擦りながら、満員電車に乗り込むという謎が起きるですよね。
親会社がITシステムを理解していない&見下す傾向あり
非ITの人からは、ITシステムは「必要な費用だけど、金食い虫」というようなイメージをもたれがちです。
だから親会社は自分たちの業務に合わせるようにITシステムを導入するように強要しがちですし、出来なかったら「あれだけお金払っているのに出来ないわけ?」と見下すのです。
もちろん、全ての会社がそのような対応をする訳ではありませんが、
ITに詳しくない場合、ITシステムが工業製品のように画一的なものだと勘違いする人が多く、その水準のサポートを要求するんですよね。
どちらかというと、ITシステムは職人技の一点もののようなイメージなのですが、そこらへんのイメージの共有が出来ていないと、ITシステムの費用も高く感じてしまうのです。
そうなると、子会社という立場も相まって、やはり当たりは強くなりますからね。
もちろん下請けSIerやグループIT企業を否定している訳ではない
私は下請けSIerやIT関連子会社で働くことを否定している訳ではありませんが、
正直、このような理由で働きたくないんですよね。
特に大企業のIT関連子会社の場合、ブランド価値があって、安定は確かにあるので、惹かれる人も多いのですが、就職や転職を考えているなら、一度立ち止まってみてもよいかもしれませんね。