【リアル過ぎ】現役社員が語る外資系と日系の”違い”の[真実/誤解]を徹底解説

からはち(@kara_hachi)です。

私は今の会社に入る前に「外資系ってどんなところなんだろう?結果出せないとすぐクビになるのかな・・・」とか色々考えていましたが、

入社すると考えが一変しました。

「あ~外資系ってインターネット上に載っている情報はリアルじゃなかったんだな」っと。

正直、Web上には一部の業界の人が作りあげた「外資系は激務・自由・高収入・実力主義」みたいなイメージが先行しすぎです。

それに乗っかって、実際に外資系企業に勤めたことがない転職エージェントが妄想上の外資系企業の話をしているのもイメージの肥大を招いていると思います。

なので、

今回は外資系大手IT企業に勤めている私がリアル過ぎる外資系、日系の”違い”と”誤解”を解説していきたいと思います。

そもそも外資系企業というカテゴリがざっくり過ぎるし、意味がない

外資系イメージ

外資系企業と一言で言っても、

「欧州系、米系、中国系、韓国系」と国が異なりますし、

「投資銀行、コンサル、ITベンダー、Web、サービス、流通、製造、金融」のように業界によっても異なります。

けれど、「外資系企業に勤めている」という文言を見て、マクドナルドのクルーを想像する人はあまりいないですよね?

それよりも「実力主義だけどフレックス制。高給取りで全体的に激務。で、英語ペラペラ」みたいなざっくりしたイメージがあると思います。

しかし、それって「外資系の投資銀行のフロント」というめちゃくちゃピンポイントのイメージです。

正直、外資系で想像するような、「コンサル」や「IT」というような業界は想像以上に”普通”です。

ぶっちゃけ外資コンサルや外資ITでも20代で年収1000万円というのは中々、希少種で、

私が今勤めている会社も平均年収は1000万円くらいですが、20代は600~800万円くらいですね。

もちろん一般的にはもらえている方ですが、タワマンに住んで、高級スーツでフレンチみたいな生活には全く手が届きませんね。

話はそれてしまったのですが、私が伝えたいことは「外資系という単語で想像するような働き方は特殊な業界の一部の部署の話やで」ということです。

なので、そもそも論、外資系企業と日系企業で区別するのはおかしいことなのです。

外資か日系かよりも「どの業界か」の方が、違いが出る

外資系という括りなら、マクドナルドのアルバイトもgoogleのソフトウェアエンジニアも同じカテゴリに入りますが、そのカテゴリ分けって意味ないですよね?

それよりも「外食業界」か「IT業界」に分けた方が適切でしょう。

吉野家とマックならオペレーションは違えど、「シフトに入って、マニュアル通り接客する」という根本の部分は同じですし、

Googleと日系Webベンチャーも待遇は違えど、「比較的、出退勤が緩く、会社のパソコンで開発を行う」という部分は同じでしょう。

そのため、資本ではなく、業界の方が、より違いが出ることをまず認識しておきましょう。

さらに言うならば、「職種」でも違いが出る

「そりゃそうだ」と思う人もいるかもしれませんが、投資銀行のフロント業務は超激務の年収何千万の世界ですが、バックオフィス業務は年収600万円のワークライフバランスがとれた生活になります。

「外資系投資銀行」と言えども、業務は多岐にわたり、細分化されています。

そのため、【業界】だけではなく、【職種】でも働き方や待遇の違いがより際立ちますし、

外資or日系のような【資本】よりも【業界】×【職種】の方がより働き方や待遇の違いが出るのです。

外資系企業の誤解をまとめてみた~VS日系企業~

外資系誤解

前提として、【業界】や【職種】の方が働き方や待遇の違いが出ることを理解してもらった上で、

外資系企業と日系企業のような【資本】によっても、違いを外資系企業のイメージの誤解と真実という形で解説します。

外資系と日系の”誤解”①:外資系企業は英語が必要

これ多くの外資系企業に勤める人が思うのですが、「英語使う機会なんてそんなにないよ・・・」ということです。

この記事にも詳しく書いていますが、「外資系企業がなぜ日本に支社を作るのか?」という理由は全ての業界が共通で「日本の顧客が欲しい」ということなのです。

だから、お客さんは日本人だし、英語を使う機会などはぶっちゃけめちゃくちゃ少ないのです。

そうなると同僚ももちろん日本人の方が圧倒的に多いですね。

外資系と日系の”誤解”②:外資系企業は成果主義

マジでこの誤解は多い。正直、外資系企業は成果主義では全くない。

しかし、年功序列というのもない。

どちらかというと、ロール(役割)主義と言った方がしっくりきます。

例えば、ITコンサルなら「作業者として一人前で、数人規模のプロジェクトマネージャー出来る人なら、年収650万円~800万円」というようにロール(役割)によって給料の下限と上限が決まっているのです。

そもそも冷静に考えてほしいのですが、成果主義を正確に測れるような仕事って結構少ないんですよね。

フルコミッションの不動産屋営業のような単独の数字がわかりやすい仕事なら成果主義で給料計算しやすいですが、そういう仕事はかなり希少です。

戦略コンサルのM&Aや不動産開発に携わるとしても一人でプロジェクトを完結できる訳もなく、他のチームや他部署のサポートや他社の協力のおかけで完結することが出来るのです。

ITコンサルのIT製品の導入でも、営業やセールスコンサル、ITアーキテクト、見積もりチェックする部門、PMO、等など様々な部署が複雑に関わっていて、何千万〜何億という数字を上げているのです。

営業だけで完結出来ないでしょうし、殆どの企業はこんな感じだと思います。

成果を正確に図ることはかなり難しいので、「外資系は成果主義」というのは本当に極一部の業界を指しており、「外資系は成果主義だから高給とり!」みたいに言っているのは実際に外資系に働いたことない転職エージェントのライターが適当な”脳内外資企業”をでっち上げているだけです。

成果主義ではなく、ロール(役割)主義、ここ抑えておきましょう。

外資系と日系の”誤解”③:外資系企業は”超”高給取り!

「外資系企業は給料が高い!」という噂は本当ですが、それはあくまで”業界の中で比較的給料が高い傾向がある”というだけです。

よくある「20代で1000万円、30代で2000万円や!実力次第で年収1億円!」みたいのは本当に外資系投資銀行のフロントぐらいだと思いますよ。

私の観測範囲で、googleで働いている人もいますが、年収2000万円台に乗っているひとはかなり少ないですし、戦略コンサルでも40代で役職つかないと2000万円なんて超えないでしょう。

ちなみに私の会社の部長レベルではベースよりもインセンティブの割合が多くな、かり、1200万円〜2000万円くらいと割と幅広いと聞きます。

役員は3000万円以上で社長は1億円くらいですかね?

外資大手IT企業と言えども、そんな感じです。

外資系企業の真実をまとめてみた~VS日系企業~

ここからは「外資系企業は○○だよね~」というイメージの中で真実だと思うものをまとめていき、その理由を私の偏見で書いていきます。

外資系と日系の”真実”①:外資系企業は働き方が柔軟

私はITコンサルということで、日系のIT企業で客先常駐をすることがあるのですが、

「やっぱり外資系企業の方が働き方が柔軟だよなー」と思うことがあります。

その理由を考えてみたのですが、

「下請けにならない」ということが一番大きいのかなと考えています。

外資系企業は自社のサービスを広げるために日本に進出しています。

一方、日本企業の場合、有名な大企業の下請けとして別会社を設立したり、グループ化する場合が多いです。

自由なイメージのあるIT業界でも大手製造業や広告のガリバー的な会社のグループ会社だったりすると、9:00始業だから8:30までに出社しないといけないみたいな謎ルールで縛られていますからね。

他にも

  • 海外とのレポートラインがあるから
  • そもそも外資系に集まる人は「仕事が出来ればよい」という思想の人が集まりやすいから
  • 本社の就業制度に合わせているから

等、理由はあります。

もちろん最初に話した通り、外資と言っても十把一絡げに出来ないのが前提ですが、

それでも働き方は自由なのは外資の特徴だと思います。

外資系と日系の”真実”②:英語が出来ないと出世できない

「あれ、外資系企業は英語を使わないんじゃないの?」と思う人がいるかもしれませんが、それは”対顧客”の場合です。

ただ、与えられた仕事を行う場合は、問題はありませんが、問題は出世して管理職になった場合です。

外資系企業の場合は、組織のレポートライン(組織編制)に外国のチームやHQ(本社)が入ります。

そうなると、チームや部を統括するレベルよりも上の役職に出世したいと思った場合、上長がアメリカ人やオーストラリア人になります。

そのため、外資系企業では英語が出来ないと、ある程度の役職以上に出世できない”見えない天井”が存在しており、それは仕事の遂行能力とはあまり関係ありません。

特に役員レベルになるとHQと交渉したりすることも多くなるので、英語だけではなく、交渉能力なども必要になるでしょう。

外資系と日系の”真実”③:退職金がない

日系企業との大きな違いは退職金制度がない企業が多いことです。

日系企業みたいに終身雇用制度という考えが薄いので、「いつもらうかわからない退職金よりも給料くれ!」みたいな人が多いからですね。

私も退職金はありませんが、転職しても引き継がられる確定拠出型年金(401k)のような制度が整っているので、特に不安はありませんし、曖昧な退職金よりは遥かに納得しています。

まとめ

この記事は長くなってしまいましたが、一言でまとめると「外資系企業というカテゴリ分けは適切ではない。ただ、それでもちょっとは日系企業とは違いがあるよね」ということです。

この記事で外資系企業のイメージが少し変わって、あなたの参考になれば幸いです!